その5で 7MHz/300Wまで綺麗なSSB信号を電力増幅できるアンプが組み上がりました。
因みに、其の時のドライブ電力は 3W程です。
ゲインが 20dbで歪特性も素晴らしく、ケチの付け様の無い出来なのですが・・・ついフラフラと余計な事を考えました。
・・・・・「300Wぐらいの動作だと、このFETの持っている[ドレインの大電流だれが少ない]を有効活用してないのでは?」・・・・・
そこで実験も兼ねて、ヨセばイイのにやりました。
大電流域動作にするには?・・・負荷を重くする・・・
具体的には如何するの?・・・出力トランスの2次側の巻数を増やす・・・
簡単ですね、2Tを3Tにするだけです。
回路図を下に・・・
赤字で示した事を細工しました。
アウト側に手動LPFと出力計、ドレインに10Aの電流計を繋ぎ、実験スタートです。
解り易い様に連続信号(シングルトーン)でやり始めましたが、 100W時のドレイン電流が4Aに達してしまい、怖く成り中止しました。
ここで、今回の動作・・・AB1・プッシュプルのドレイン電流を真面目に考えてみます。(素人ですから間違っていたらゴメンナサイ)
ドレイン電流計に表示される電流値はFET2個分のはず・・・当たり前
でも小アイドリング電流/AB1・PPでは片側づつの電流しか流れない・・・ん~ん当たり前かな
と云う事は4A値はホボ片側のドレイン電流と見てよい・・・そうなるな~
しかも、高周波(サインカーブ)でドライブしてるから、その平均値が4A・・・難しくなって来たぞ~
サイン波電流の平均値だと実効値ではなく面積計算だと思う・・・勝手に思ってなさい
1/2サイクル(π)のサイン波形面積を同じ 1/2サイクル長の長方形に置き換える・・・?????
其の長方形の振幅方向の長さ(普通は短いほう)が今回の4Aに相当・・・結局、積分を使うわけ?
結論はドレイン電流計が表示している値の π/2倍(約 1.7倍)のピーク電流が1個のFETに流れている、と云う事かな・・・そんなに流れているんだ
上記の計算は私の勝手な理論から導かれたものですから真に受けない様に・・・
と云う事で、危ないので連続波の実験は止めて、SSB波で進めます。
実験用SSB波(あ~)と云う母音に近い波形を作ってみましょう。
色んな作り方が有ると思いますが、私はウェーブ・ジェネレータ(WG)を使います。
Wave 1,2,3,4を全てサイン波にする。
周波数を 1920,1680,1440,1200Hzに設定する。
出力値(-db)を -18,-15,-13,-15dbに設定する。
出力は全て[R]に統一する。
同じ様に
Wave 5,6,7,8側も・・・
波形は全てサイン波
周波数を 960,720,480,240Hzに設定する。
出力値(-db)を -14,-24,-23,-25dbに設定する。
出力は全て[R]に統一する。
以上の条件で動作させると下の様な波形が出て来ます。
上の信号をマイク入力に入れて、SSB出力波形をオシロで観測します。
リニアAMPの延び具合が一目瞭然ですね!
今回のブログは内容がイササカ疲れました。
此の辺で失礼します。 by JA1QVM